ミニ知識――欧州共同体(EC)

欧州共同体(EC)とは、おおざっぱにいえばEUの機構の一部です。
1993年に発効した欧州連合条約(マーストリヒト条約)に基づき、それまでの枠組みが欧州連合(EU)という名称に変更されます。
同条約はEUに3つの柱を組みます。欧州共同体(EC)、共通外交・安全保障政策(CFSP: Common Foreign and Security Policy)、司法・内務協力(JHA: Cooperation in the fields of Justice and Home Affairs)です。
この3つの柱の一つであったECは、さらに欧州経済共同体(EEC)、欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)、欧州原子力共同体(Euratom)という3つの機構で構成されていました。
EUは、2009年に発効したリスボン条約により大きく変わります。意思決定手続を効率的にするため3本柱構造が廃止され、EUがECを吸収し、法人格を持つことになりました。ただし、欧州原子力共同体は法人格を別に維持しています。
EUの法律の中に、EC指令、EC規則などが出てくるのは、EC時代の法律だからです。